2023 アメリカ Mount Holyoke College大学合格者体験記事(A さん)
Aさん(アメリカ Mount Holyoke College 大学 2023入学)
Aさんは、海外のIB校の高校3年時に海外大学受験をし、進学先が決まっていましたが、Gap Yearを取得してアメリカとイギリスの大学を再受験し、アメリカのリベラルアーツカレッジ(Mount Holyoke College) に合格し進学を決められました。今回は、Aさんが1年目に後悔した大学選びと奨学金を中心にお伺いしています。
Q.なぜGap Yearを取得して海外大学受験に再挑戦したのでしょうか。
私が再受験をしたのは、進学時に「この大学に進んで良いのか」という不安が生じたためです。
高校3年生の時、私は、学校の先生や友人のアドバイスに頼りきって大学を選んでしまっていました。周囲からの推薦とランキング等評判の良さに惑わされ、大学に出願しました。しかし、進学が現実となった時、在校生のブログなどを読んで「この大学は自分に合っているのか」「4年間をこの大学で過ごすことは適切なのか」と疑問を抱き、Gap Yearを取得することを決断しました。そして1年間のGap Yearで自分が本当に学びたいことを改めて見直し、再受験を決意しました。
その上で私が大学に求めていた、
- 興味のあるNeuroscience(生物・化学分野)を存分に学ぶことができ、学部段階から研究活動に参加させていただけること。
- 学費が安い、もしくは十分な奨学金をいただいて進学できること。
- 学ぶことにある程度の自由さがあり、Neuroscience以外にも興味を持ったことには挑戦し続けられる環境であること。
これら3つの理由から、リベラルアーツプログラムを通して学べるアメリカ大学を第一志望としてアメリカ・イギリスの両大学を受験しました。イギリスの大学では早い段階からNeuroscienceを専門的に学べる魅力があり悩みましたが、最終的にはアメリカのリベラルアーツカレッジに進学することを選びました。
Q.海外大学を目指すにあたってのハードル、そしてどのように乗り越えたのでしょうか。
海外大学を目指すにあたって直面した一番大きな壁は奨学金でした。Gap yearを取得していることや、日本の高校を卒業していないことから受けられる日本の財団の奨学金は限られており、アメリカ大学の場合は合格率が下がるとは知りながらも、大学への多額の奨学金申請をしなければ進学が難しい状況でした。
そのため、留学生に対してもNeed-blindで奨学金をいただける大学や、留学生を積極的に受け入れている大学を調べるなど、多くの情報を集め少しでも可能性を高めていました。国内奨学金に対しては、SNSで多くの日本人経験者の方が情報を発信してくださっていたので情報収集の際に大変助かりました。
Q. 大学はどんな軸で、どれくらい出願しましたか?
自分の中で譲れない条件(生物・化学分野に強い、立地、Privateであること、留学生の数やサポート、奨学金等)を決めそこから大学を絞っていきました。特に、専攻を希望していたNeuroscienceを学べる大学であることは重要な条件でした。また上記の通り、奨学金をいただかないと大学に進学することができなかったので、留学生に対するサポートが多様な大学から選んでいきました。
Q. 大学調べに使ったサイトなどあれば教えてください。
私が大学調べ、決定のために使ったサイト/方法をいくつか紹介します。
Niche(アメリカ大学)– Nicheは細かな項目に分けられたランキング(教授の質ランキング、など)や合格者のSATスコア、出願締切などアメリカ大学の多くの情報が乗っているサイトです。また、学生が大学に対するコメントや評価も残しており、大学の空気感をNicheから調べることもありました。
日本の奨学金財団があげている経験談 – 日本からの留学生先輩方が書いている経験談は非常に参考になりました。グルー・バンクロフト基金やリクルート財団からの経験談を読み、どのような学生がその大学で何を学んでいるのかを調査しました。特に私は「生物・化学分野を存分に学べる大学」を主条件としていたので、それらの学部で学んでいる先輩方の経験談をよく読んでいました。
各大学website – 生物・化学分野の学部がどのように大学でフォーカスされているのか、大学がどのようなことを大切にしているのか(理念や留学生の割合、奨学金制度など)を各大学のウェブサイトから調べました。興味を持った大学の研究室や教授を調べ、研究内容や論文を読み自分が所属したいと思う研究室を調べることもありました。
QSWorldRanking – 最初の段階で大学を調べる際に活用していました。ただ、リベラルアーツカレッジへ出願したことや、ランキングでは把握しきれない情報も多くあり、最終の大学決定には使用していませんでした。
Twitter – 志望している海外大学に通っている日本人学生に直接DMを送り、大学生活や出願について質問していました。ダメもとで送ったものばかりでしたが、皆さんとても丁寧に返事してくださり、リアルな在校生の意見を聞くことができたと思います。
Q. LOOPALの出願サポートでよかった点を教えてください。
単なる技術面のサポートに限らず、自己分析のカウンセリングから始まり、より自分にあった大学を探すこと、自分の思いを詰め込んだエッセイを書くことができたと思っています。また出願中のメンタル面もサポートしていただき大変心強かったです。特にGap Year中、周りに切磋琢磨しあえる同級生も少なかったので、エッセイ執筆などを通したカウンセリングが自分を見直す良い機会になりました。
Q.海外大学を目指す人にメッセージをください。
出願プロセスの中で自分と向き合った時間や、大学や人を知る過程を通してまた一つ成長できました。
特に大学選びは非常に重要なプロセスだと考えています。実際に訪れてみないとわからない側面も多くありますが、進学後に自信を持って「自分がこの大学を選んだ」と言えることが必要だと思います。私自身出願エッセイを書いていると、自分が何を求めていたのか、大学の魅力は何かを見失うこともありました。その度に自分自身と改めて向き合い、考えを言語化したことが成長に繋がったと感じています。
Gap Yearを取得して海外大学受験をすることは、自己評価を行う時間を確保し、大学出願プロセスに時間をかけることができるため、個人的にはおすすめです。しかし、いくつか注意しないといけないことがあるので最後にお伝えさせてください。
- Gap Yearを取得することで受けられない奨学金があります。(柳生正財団など)奨学金が必要な方は、Gap Yearを取得する前に志望している財団がGap Year生を受け入れているか確認してください。
- 所属がなくなるため、インターンシップなどの参加も制限される可能性があります。特に私は生物系のインターンを志望していたので、所属先や先生の署名がないと受け入れられないと何度か断られました。
- Gap Year生は学校や大学のカウンセラーとの連絡に多くの労力が必要となることがあります。特にアメリカ大学受験には多くの書類が必要になるので、卒業前に学校の先生と話しておく方が後で楽だと思います。また、自分で保存できる書類(学校成績や卒業証明など)はpdfで保存しておくことをおすすめします。
大学や受験方法には多種多様な方法があり正解などありませんが、私の経験が少しでも皆さんのお役に立てたなら幸いです。