海外大学受験を迎える保護者サポートのポイント
「海外大受験での親の関わりを知りたい」
「子どもを応援したい気持ちはあるけれど、具体的な方法が分かりません」
といった海外進学を検討している親御さんの疑問に答えます。
本記事のテーマ
【保護者向け】海外大学受験を迎える保護者サポートのポイント
海外大学受験。
子どもは、不安でいっぱいです。
国内大学受験であれば、部活の先輩に聞けば受験について知れる。合格最低点も分かる。模試の判定もある。
海外大学受験は、先生や先輩に聞いても情報はない。どうやったら受かるか、受かっても進学できるのか、そもそもいい大学ってどんな大学なのか。
さらに、円安やコロナウィルスといった、自分ではどうすることもできない難しさもあります。
不安はある。
それでも、彼らは海外に行きたい。
だからこそ、海外に行きたい。
彼らは、新たな道を拓くパイオニアです。
こういった不確実さに対して臆さず、前を向いて進む人こそ、新たな時代を拓くんだと思います。
挑戦者の一番近くにいるサポーターは、親御さんです。
その分、不安も大きい。
保護者同士のつながりがなく、情報がない。
お金をサポートしてあげたいけれど、限りもある。
子どもの様子を見ていると、国内大学受験でイメージしていたような、12時間勉強しっぱなしの様子はない。
自己分析?エッセー?受験は順調なのか気になって仕方がない。
もちろん応援してあげたい気持ちは強いけれども、どう関わったらいいのか分からない。
そういった不安を抱えている保護者の方は多いのではと思います。
不安を少しでも解消すべく、弊社が昨年受験をサポートしたご家庭の親御さんにインタビューをし、親としての関わりのポイントをまとめました。
- 出願
- ランキングに惑わされない。アメリカの大学受験に際して、大学ランキングに惑わされないことが重要。トップランクの大学が必ずしも良い大学とは限りません。固定概念を捨て、多様な選択肢を検討することが重要です。特に、アメリカの地方に位置する大学には、積極的に日本人留学生を受け入れたいと考える良い大学も存在します。
- 志望校に一つも受からなかった場合でも、どのような選択肢があるかのアイディアを事前にいくつか調査しておく。具体的な例として、ギャップイヤーを取ることや、国内の大学に入学してから海外交換留学を使うことなど。しかし、子どもには受験中はそのことを一切話しませんでした。もちろん子どもは受かるという前提で受験するので。ただ、こうやって調べることは、親自身の安心につながりました。
- 留学生がアメリカの大学で奨学金を獲得し合格することが難しくなっているとの話も聞かれます。その際に備えて、ヨーロッパの大学など他の留学先、国内の大学についても調査しておくと良い。
- スケジュール管理
- 大学のエッセイなどの締め切りを管理するために、家族共有のGoogle カレンダーに締め切りを記入し、アラームをセットしていました。その際に一番避けるべきなのは、親が焦ることです。焦ることは子供にとってストレスとなります。代わりに、冷静に共感をし、子どもが自らスケジュールを管理ができるようサポートすることが大切です。
- 早めの書類準備
- 大学進学に際して、Comon Appに必要な書類、奨学金申請時に必要な家庭調査などは早めに取り寄せます。高校の先生から提出された書類不備が原因で不合格になるケースもあるとのことです。もしもの事態に備えて、提出した資料はすべてPDFなどの形式で残しておくこともおすすめです。
- 資金
- 留学費用に関して、ご家族でいくらまでなら学費を支出できるのかを具体的に計算しておくことが重要です。この上限額を子どもにも伝え、もし奨学金が足りない場合、今からどのような対策を取るかについて考えておく必要があります。
- メンタルケア
- 基本的な生活習慣のサポート、おいしいご飯、ヨガなどの運動を一緒にやる
- エッセー
- 親がエッセーに口出しをしない。エッセイに何を書いているのかを知らずに受験を終えた。知らなくてよかった。これでよいの?とか正解のわからないことに親が口出しをしないほうが良いエッセイを書ける。
- 大学生活
- アメリカの大学生活では、留学先の州において銃社会やマリファナが合法化されているケースも考えられます。これらの事柄に関しては、家族でしっかりと話し合っておくことが重要です。大学に合格すると、異なる環境や文化に触れる中で、飲酒、性犯罪、LGBT、大麻覚せい剤、銃社会などに関するビデオ学習が行われることもあります。家族としてこれらのテーマについて事前に共有し、留学生活における適切な対応や理解を深めておきましょう。
今回インタビューさせていただいた保護者の方からのメッセージをいただきました。
「海外での生活や勉学や人間関係は、私が想像する以上に過酷で、そして人生を大きく変えるほどの経験を子どもたちはしていると思います。
そのため、海外受験準備などはできる限り自らの力でやり遂げてほしいと思っていました。
他人と違うことにチャレンジするという強い気持ち、初めての課題にむかうための忍耐力や想像力、そして高い英語力など、海外受験では様々な力が求められているように思います。
これは日本に住む子どもたちにとって、とても大切なことではないでしょうか。
海外大学に合格したら終わりではなく、大学に行ってからも子どもたちが自分たちの力で考え創造しながら生活できるようにしていくための準備段階が受験期にあると思いますので、それを保護者の皆さんもうまくサポートできるといいなと思います。」
このインタビューを通じて、アメリカ大学受験における留意点や親のサポートのポイントが明らかになりました。これを参考に、留学を検討する親御さん方がより円滑に受験期間を乗り越え、子供たちが安心して留学生活を送る手助けになれば幸いです。