【海外大学合格体験記事】 イギリスのThe University of Edinburghに合格されたAshleyさん

Ashleyさんは、長野県の進学校に在学しながら海外大学に出願し、財団奨学金を勝ち取り、2023年秋からイギリスのThe University of EdinburghでSustainable Developmentを学ばれます。The University of Edinburghはスコットランドのエジンバラにあるある公立の総合大学で、世界的にも有名な大学です。
海外大学への進学を目指されている方、ぜひご一読ください。

プロフィール
【名前】Ashley
【出身高校】長野県の進学校
【進学大学】The University of Edinburgh
【専攻】Sustainable Development
海外大学進学のきっかけ
ーー海外大学を目指したきっかけは何でしたか?
日本の文化や雰囲気が窮屈だなというのを小学校〜中学校の頃からずっと思っていて、好奇心旺盛なのも相待って海外で暮らしたいという思いが高校入学前から強くありました。将来のキャリアや生きる場所の選択肢を大きく広げるという意味でも海外の大学を卒業するのはアドバンテージになると考え、中学生の頃にはすでに海外の大学に進学する!!と決めていました。
また、自分がやりたいのはさまざまな社会科学分野を学び、真に持続可能な社会体制はどういうものなのか、どうすれば実現可能なのかなどを研究することで、日頃からそういった興味分野に関して情報を得ているネットメディアや本もほぼすべて海外のものなので、日本では自分のやりたい学問ができる機会が限られていると感じていました。
出願準備の開始時期
ーー出願準備を始めたのはいつ頃でしたか?また何から始めましたか?
英語の勉強という意味では中学のときから頑張っていた方だと思います。自分で進んで文法を勉強したり、英語でYouTubeを見たり、英検を自主的に受けたりしていました。そのおかげで英語力に関してはあまり問題がない状態で受験をすることができたと思います。
課外活動を本格的に始めたのは高校に入ってからです。とりあえず興味のあるオンラインプログラムに応募したり、とにかくなんでもやってみる精神で行動していました。オンラインで出会った友達の多くも海外大を志望しており、その子たちからとても刺激を受けました。
高校1・2年生の過ごし方
ーー高校1、2年生の間、どう過ごされましたか?もし課外活動などされていればそれも含めて教えてください。
課外活動に精を出す日々でしたね。笑 もうとにかく興味のあるものはなんでもやってやろうという気持ちでした。スタンフォード大学主催のオンラインプログラムや、起業系のプログラム、自分でプロジェクト運営をしたり、さまざまな団体でイベント主催などをやっていました。他団体や自治体主催のイベントや国際会議などでプレゼンをすることもありました。
あと、コツコツ学校の勉強も頑張っていました。私の高校は普通の地方進学校なので、勉強は全く海外大受験には関係ないものでしたが、いい成績を取るのはどんな国のどんな受験をするにおいても必須と考え、高1のときから定期テストに向けてだけは真面目に頑張って勉強していました。その代わり模試へのやる気はゼロでしたが笑 あと少し特殊なんですが、高校2年から3年の途中まで高校留学をしていました。
高校3年生の過ごし方
ーー高校3年生の間は、どう過ごされましたか?
夏までは留学で海外の高校にいたので、留学を終了し日本へ帰国してすぐに受験モードに切り替えないといけなかったのでそこが大変でした。受験期は、とにかくやることをリスト化して、その期間に1番やらなければいけないことは何かを常に意識して生活していました。私は受験スケジュールが結構うまく組めて、1週間に何十本もエッセイを書かないといけないような地獄はあまり経験せずに済みました。
海外大を目指した時のハードル・困難
ーー海外大を目指すにあたってのハードルや困難はありましたか?どのように乗り越えたのでしょうか?
私は相当ラッキーだったと思います。学校も自由放任主義的で、日本の大学を受けろみたいなプレッシャーはかけられなかったし、担任や他の先生もかなり応援してくれていました。親も海外経験が皆無なので、最初は留学なんてとんでもないみたいな感じでしたが、英語の勉強や課外活動、情報収集を熱心にしている私の様子を見てだんだん理解を示してくれるようになりました。なんというか、もう行きすぎてしまうと打たれない釘もあるんだろうなと思います。普段私は超がつく気分屋なんですが、海外に行きたいという情熱は全く揺るがないものだったので、周りもなす術がないことを悟ったのかなあというか……そんな感じですね。とはいっても、経験したハードルとして、やっぱり情報や機会の少なさは地方在住者としてどうしてもありましたね。同じ奨学金をもらう子で、インターナショナルスクールの出身者や国際系のプログラムがある高校の卒業生と話すと、羨ましい気持ちでいっぱいになります。でも私はネットを駆使していろいろな機会に恵まれたので、それはすごく幸運なことだったと思います。
出願する上でやってよかったこと
ーー海外大学に出願する上で、これやってよかった、と感じる経験があれば教えてください。
出願大学や奨学金をあえて絞り込んだこと。私はあまりエッセイを総数で言うと書いておらず、応募した奨学金も2つしかありません。でもその応募した奨学金と自分の相性が良かったような気がします。今私が内定した奨学金は私の代からできた新しい奨学金ですが、奨学金が作られた目的やビジョンなどは私的にとても共感するもので、すごく運命的な出会いだったような気がしています。そんな情熱があったことと、応募数が少なかったからこそ1つの奨学金用の書類にかなり時間をかけることができ、合格することができたんじゃないかと思っています。
いろいろな可能性を洗い出してある程度の見通しをつけていたこと。財団の奨学金に受かったら/落ちたらこうする、この大学に受かったら/落ちたらどうする、などをあらかじめ全て考えてありました。全落ちしたらギャップイヤーを取ったり、春出願しても間に合う大学を探して受けようと思っていて、それはそれで良い経験ができると思っていたので、全落ちしてもまあいいや、くらいの気持ちでした。笑
大学選びの際に、カリキュラムだけでなく生活環境や文化面のことも考慮したこと。高校留学を通じて、どんな環境や文化に囲まれて生きるかというのは自分のQOLにとって非常に大切だと感じたので、大学選びではそこも重視しました。例えば、自分は大都会が苦手だからロンドンではなくエジンバラの方がいいだろうとか、ひとりの時間が大切だから寝室を共有するのが一般的なアメリカの大学はやめた方がいいかもしれない、とか、物質主義的なアメリカよりも環境意識が高く社会保障に対しても理解のあるヨーロッパの方が自分の学ぶ学問的にもいいかもしれない、などなど……。大学でどんな学びができるかももちろん重要ですが、大学生活は授業外の時間も相当多いので、自分がどんな環境で生きていけたら幸せなのかを考えることは大学選びにおいて重要だと思います。
海外大を目指し始めた時の英語力&英語学習方法
ーー海外大を目指し始めた時点での英語力はどのくらいでしたか?どのように英語学習をされましたか?
目指し始めた中1くらいの頃の英語力はゼロでした。笑 帰国子女でもないし英語の塾などに行っていたわけでもないので……。でもそこから中学時代に英語勉強を頑張ったので、中3の時点で英検準1級を取ることができ、高2の終わりに受けたIELTSでは7.5を取ることができました。私は6年がかりで英語力を伸ばしたのであまり参考にはならないかもしれませんが、とにかく英語に触れる時間を増やしたこと(YouTubeを英語で見る、ドラマや洋楽に触れる、iPhoneの設定を英語に変えるとか、とにかく一貫性がなくても”なんでも”やることが大事)+自分に合った暗記法を見つける(NLP診断というやつをみなさんやってみてください)のが英語力をうまく伸ばせたコツなんじゃないかと思います。
大学の調べ方・使用したサイト
ーーどのように大学を調べていましたか?使用したサイトなどはありますか?
もうほぼ全てですよね、とにかくググってヒットする全てのサイトを使いました笑でもヨーロッパの大学だったら、白川寧々さんのYouTubeチャンネルがおすすめです!ただ1番有益情報が手に入るのは、オンラインプログラムや海外大志望生向けのキャンプなどを通じて海外大生のコミュニティと繋がり、実際の体験談を聞くことだと思います!
出願校の絞り方
ーー出願校はどのように絞りましたか?
私は最初は純粋な憧れからアメリカの大学を目指していましたが、高校留学を通じてヨーロッパ出身の友達がたくさんでき、彼らにすごく影響を受けたことと、自分の興味のある学問分野はヨーロッパで学んだほうが良いと思うようになったことで、アメリカというよりはヨーロッパの大学に行きたいと思うようになりました。いろいろ大学のことを調べてイギリスかオランダに行きたいなーと思うようになったのですが、ありがたいことに日本の財団の奨学金に早いうちに合格することができ、その対象校が米英だったため、イギリスの大学に行くことに決めました。その中でもエジンバラ大学にしたのは、持続可能な開発について社会科学の分野を横断して学べる自分にぴったりな専攻があったからです。
海外大受験で成長したこと
ーー海外大の受験を終えて、成長したことや何か得たものはありますか?
少しわかりづらい書き方になりますが、受験を通して伝統的な “Masculinity(男性性)”を基軸とする社会への懐疑がさらに強まった気がします。受験というのはとても男性性の強い出来事だと思います。世間的に評価の高い大学や奨学金を目指そうとする人が多いし、受験仲間は競争相手でもあるわけですから、アチーブメント・競争・社会的名誉といった、従来男性と結び付けられてきた要素が非常に求められる事象です。私はそんな事象の中で奨学金を得て希望する海外大に進学できることになったので、Maculinity的に求められていることは一応達成したわけですが、だからといって自分の幸福度に繋がるわけではないなと実感しました。というのも、受験を通して実際に自分に満足感や幸福感を与えてくれたのは、自分が競争力の高い大学や奨学金に受かったという物質的でmasculineな成功体験ではなく、受験の競争相手ではない友達がいてくれたことや、自分に共鳴するビジョンを持つ奨学金財団の方々に出会えたこと、本当にワクワクする道を選ぶことができたという納得感だったからです。これはどちらかというと物質的成功とは異なり、周囲との繋がりやQOLに関わる女性的な要素です。文化比較論によると日本は世界の中でも特に男性的な社会であるとされています。世間では、物質的な成功を収めた人が評価され尊敬されていますが、そんな社会的評価を得るためだけに行動していては本当の幸福度にはあまりつながらないと思います。世間の評価評判を抜きにして、自分が本当に大事にしたいと思う物事や人のことを選ぶ重要さ、それを受験を通して学んだ気がしますね。
海外大学を目指す人に向けてのメッセージ
ーー最後に、これから海外大学を目指す人に向けてのメッセージをお願いします
物質的な成功ばかりをもてはやす世間の波に呑まれて自分を卑下しないでください。自分に対する評価の手綱を世間に任せて得することなんて何もありません。受験は当初自分が想定していたこととは大きく違う経験になったり、全てが順調に行くことはあまりありません。ですが、何が起きようと、自分の中に軸がある限り、(それが社会的に評価されているものであろうとなかろうと)必ず自分にとって1番合う道に最終的に辿り着くはずです。それを信じてあげてください。大学や奨学金に落とされたら、自分が他の受験者より劣ってるとかそういうことではなく、自分には合っていなかったというだけです。社会的名誉や周囲からの称賛など、周りを軸にして選択をしていると、大きな後悔につながると思います。あくまで周りの価値基準は気にせず、自分に自信を持って、自分が大切にしているものを1番満たしてくれる進路は何なのかを考え抜いて受験をしてください!
