【オランダ留学記 #1】Maastricht University在学中のMioさん

オランダでのリアル留学生活が気になる方のために、LOOPAL卒業生であり、今現在 Maastricht UniversityのFaculty of Arts and Social SciencesのDigital Society Programに通っているMioさんがオランダのリアルについて答えてくれました!

オランダ留学に興味がある方はぜひ参考にしてください!

Mioさん

公立高校出身で、オランダのMaastricht UniversityのFaculty of Arts and Social SciencesのDigital Society Programに合格

コロナ禍を経て日本の大学への進学を目指していたものの、高校3年の夏から海外大進学を決意。 Mioさんのもつ海外大学進学に向けての情報検索能力、実行力で、オランダの大学1校に出願校を決定。その後LOOPALにてエッセイカウンセリングサポートを受け、2023年に見事合格。

Mioさんの合格体験記事はこちら

Mioさんの海外に留学する理由はこちらから

Mio

大学によって学期の構成や授業スタイルなどシステムが変わってくるので、一例として読んでいただければ幸いです。

カリキュラムの構成について

まず、オランダの大学は基本3年制(ダブルディグリーの場合4年)です。

院の場合だと1年のカリキュラムで構成されています。

英語力に自信のない人、大学の求める出願条件を満たすことができなかった人はファウンデーションコースと呼ばれる、バチェラーでの勉強で求められる語学力等を身につけるコースを受講することができます。(マーストリヒト大学のファウンデーションコースは2024年から廃止みたいです。)

ちなみに院で学びたい内容がバチェラーで学んできたことと異なっている場合は、 Pre-masterと呼ばれるファウンデーションコースに似たコースがあり、それを修了した後にマスターに進むことができます。

全体像を掴めたところで、1年の中でどのように授業が進められるかを見て行きましょう!

セメスター(学期)は春、秋の2つに分かれており、さらにセメスターが6つ(period)に分かれています。

秋(period 1.2.3)
春(period 4.5.6)

こんな感じ。

9月始まり、7月初め終わりのスケジュールで進みます。

冬休みは2〜3週間くらいで、年明け2週目にはもう授業開始時期です…
(成人式の週も授業がありました。ただその週が1週目なので日本に帰る人も。)

各periodの終わりにテストもしくは課題の提出があり、合格ラインを越えればそこで修了、下回れば次のperiodのテスト期間に再試が行われます。

オランダは10段階評価で成績がつき、6未満だと不合格とするコースが多いです。

10段階評価

  1. Very bad
  2. Bad
  3. Low
  4. Insufficient
  5. Almost sufficient 
  6. Sufficient
  7. Ample sufficient 
  8. Good 
  9. Very good
  10. Excellent

またこれと他にskills courseと呼ばれる、Excellent / Pass / Fail で評価されるコースがあります。

授業の数はコースによってバラバラです。

私は既に受ける科目が決まっているコースなので、履修登録だけ済ませて時間やクラス分けは大学側によって決定される流れです。

↓これが私の1年生で受講する授業一覧です。
(ECTSが科目ごとにどれだけ割り振られるかが学部によって異なるため、これよりもっと多くの授業数を履修する人がいます。)

特徴的な構成の一つとして、3年生の初めにインターン、留学、マイナーからやりたいことを選択し、各自で過ごし方を決める学期があります。

留学先の希望は成績順に決まるため、1年生の慣れない時期からもある程度の成績は残す必要があります。1年生の頃は留学を希望する学生が多くても、留学先の家の手続きやVISA申請など、準備の負担が大きいことからインターンやマイナーを選ぶ人も多くいるようです。

1日の流れ

授業は早くて8:30から始まります。

1クラス2時間で、間に5~10分休憩があることがほとんどです。

授業はレクチャーとチュートリアルで構成されていています。
チュートリアルは10~12人くらいの少人数クラスで、週に2.3回行われます。授業科目ごとにグループメンバー、チューターが変わるのでスケジュール発表の日はドキドキです。

同じ日にレクチャーとチュートリアルが入って、プラスで別の日にチュートリアルを行う科目もあります。

例えば,

月曜日:科目①のレクチャー・チュートリアル
火曜日:科目②のレクチャー・チュートリアル
水曜日:…
木曜日:科目①のチュートリアル
金曜日:科目③の…

こんな感じ!

私は授業が二つある日でも時間が空いていたら、ご飯を食べに家に帰ることが多いです。
自転車を持っているので授業の開始時刻に合わせて大学に行き、終わったらちょっと友達と話してから帰る、みたいな流れです。

授業は一番遅くて18時に終わります。
大学が閉まるのも早いです。笑
図書館も24時間体制ではなく10時ごろに閉まります。

最近大学の図書館がリニューアルオープンしました!図書館2つにジムと、キャンパス以外にも勉強スペースがたくさんあります。(Instagramの投稿より)

帰宅途中にスーパーで買い物をして夜ご飯と食べ、家事をしてなんやかんやしたら一日がすぐ終わります…

前は大学で自習することもあったのですが、最近は家でルームメイトと一緒に勉強することが多いです。
テスト直前は夜2時まで一緒に勉強したり。

休日は好きなだけ寝て、友達とカフェや公園に行ってゆっくり過ごすのがお気に入りです。
ただ月曜日に授業があるのでそのための勉強をのんびり進めて家に篭ることもあります。

たまに日帰りでブリュッセルまで行くことも、、、(アムステルダムに行くよりも早く安く行けます。笑)

課題

ディスカッション>レクチャー

なので指定されたリーディングや動画をみて、ディスカッションする内容について自分の考えをまとめることが毎回の課題です。

チュートリアルではディスカッションが行われるので、事前に指定された読み物を読んで、それをもとに、グループメンバーで決めたいくつかの問いについて自分の考えを用意してくる必要があります。(1クラス10-12人の少人数クラスです。)

ある日のプレディスカッション。LG(Learning Goals)に答える形でディスカッションを行います。

授業内での貢献度が成績にも反映される科目もあり、積極的に意見を発言することが求められます。

私は最近ようやく慣れてきて、授業を楽しめる余裕が出てきました…!

英語で自分の意見を発言、しかもディスカッションとなると一つの意見を言うのにも論理的な理由やソースをすぐに言えるように準備しておく必要があるためとても緊張します。
いろいろな国から来た生徒が集まっているので、比較を行うときさまざまな事例を知れたり、意見のバックグラウンドがそれぞれ異なっていてとても面白いです。

1週間のスケジュールの例から分かるように、授業の回数自体はそこまで多くないです。

ただ先ほど述べたチュートリアルの準備が大変で、意外と勉強に時間を取られます。(個人的に英語の読み物に慣れていないのでその分余計時間がかかる)

よってセルフマネジメント力が求められます。

指定された読み物を完読して、問いに対して自分の答えも用意してチュートリアルに参加できるように、と言われているものの、努力義務みたいな形なのでチュートリアルで全然議論が進まない…みたいなこともたまにあります。

己との戦い!!

大きな課題で言うと、科目によってはプレゼンテーションやディベートを行うことがあるのでそれの準備が当てはまります。

またテストの代わりにエッセイやポートフォリオの提出が最終課題として課されることがあります。(現在1年で、2000文字前後の課題が多いです)

最終課題の中で面白かったのはブログ作成、ポッドキャスト制作の二つです。
グループワークが成績の70%を占める、なんてこともあって、とても大変だったのを覚えています。

もちろんテストを受けることも。
選択式のテストもありますが、私のコースは授業で習ったことに関連させながら自分の意見を何百字にまとめる、というような論述式の問題が多いです。

制限時間は3時間(最大)で好きな時間に退出可能、用意されたパソコンを利用してテストを受けます。

学費

こちらでの学費、生活費用を含めた金額は大体一人暮らしをしながら東京の私立大学に通う費用と同じくらいです。

学費年間約10,000ユーロ   
家賃(シェア)月約500ユーロ~
食費(自炊)月約150ユーロ~

ただ最近は円安が進みすぎて想定以上に負担が大きいです…泣

一つ注意したいのは、ヨーロッパの大学は国籍がEU圏内、外であるかで年間の学費が大きく変わります。
もちろんEU圏内の学生の方が学費が安いです。
インターナショナル生は数倍かかります

オランダはアムステルダム大学やライデン大学の学費(都市部に位置する大学や有名な大学)は高めです。
またリベラルアーツの学部は他の学部よりも学費が高く設定されています。(求められる英語力も高いです。)

国、また大学や学部によっても学費が変わってくるので、ぜひ気になる大学のサイトを確認してみてください。
例えばベルギーだとinternational生でも年間5000ユーロいかないくらいのところもありますよ!

ちなみにパソコンはコンピューターサイエンスとかでない限り指定はありません。(意外にmacが多いです!)

奨学金

ヨーロッパの大学向けの奨学金はイギリス、アメリカ大学の奨学金に比べとても少ないですが、費用自体は英語圏に比べると低く抑えられます。

どんな人がいるのか、、

ヨーロッパ各地から来た生徒+ヨーロッパ圏外からちらほら

みたいなイメージです。

キャンパスはいろんな言語が飛び交っていてとても面白いです。
3ヶ国語以上話せる生徒、出身地、育った地が異なるという学生も多いです。

授業中で英語で言い方がわからない時に母国語で友達に教えてもらう、というケースを何回も見ているのでいつか私もやってみたいな…なんて思う時があります。笑

言語や文化の違いで話が盛り上がるので、会話中に知らなかったことをたくさん発見できてとても楽しいです。アニメに興味がある人もいます!(男の子は特に)

初めの頃に驚いたのは、タバコを吸う人がとても多いことです。
休憩中、授業前、後とキャンパスの入り口はいつも喫煙中の学生がいます。
交友関係を広げる場の1つなのかもしれません!

こちらについては本記事が長くなってしまうので、違う記事にまとめました↓↓

ぜひこちらからご覧ください!←リンクをここに貼る