【カナダ受験編】カナダの大学の特徴
本記事では、世界各国の学生から人気の留学先、カナダの大学の特徴を紹介します。
教育水準
カナダには約90の大学があり、そのほとんどが州立の公立大学です。そのため大学は全体的に教育水準が高く、世界的にも高い評価を得ています。日本には約800校の大学があり、日本と比べると人口当たりの大学数は少ないですが、カナダの大学は各州政府の管轄下にあるため、質の高い大学が運営されています。また、日本のように、大学名による社会的な評価の差はあまりなく、希望する学部に入学することが重視され、大学名は問われることは一般的にはありません。
カナダの大学の種類
カナダの大学は大きく分けて、UniveristyとCollegeの二種類があります。
University
Universityは四年制の大学で、学士課程(Bachelor degree)のみ提供している学校、修士課程(Master degree)まで提供している学校、博士課程(PhD/Doctorate degree)まで提供している学校の三種類があります。
入学時期は9月が最も一般的であり、大学やコースによって1月、5月の入学を受け入れているところもあります。
College
Collegeは二年制または三年制の教育機関であり、取得できる学位は準学士号(Associate degree)です。
入学時期はUniversityと同じく、9月が一般的であり、1月、5月の入学を受け入れているところもあります。
Collegeは入学条件として英語力が求められますが、成績表は不要です。
Collegeで2年間過ごした後に、別のUniversityに編入することも可能です。多くの場合、UniversityよりCollegeの方が学費が安いため、編入ルートの方が費用を抑えてカナダの大学を卒業することができます。
専攻・副専攻の制度
カナダの大学には、major(専攻)、minor(副専攻)という制度があります。自分が専門として学ぶ分野をmajor、その分野とは別に学ぶ分野をminorと呼びます。専攻と副専攻の分野は特に制限はなく、自分が好きな分野を選ぶことができます。
出願時に自分の学びたいプログラムを選択しますが、ほとんどの大学では最終的に専攻を決めるのは1年目、または2年目の終わりです。専攻を決めるまでは、比較的大きい講義の授業を受け、幅広い学問分野を学びます。また、大学によっては出願時にmajorとして出願した分野を在学中に途中で変えることも可能です。(変更後の専攻が、あまりにもそれまで自分が学んでいた分野からかけ離れたものである場合、卒業要件の単位数が足りなくなり、卒業が遅れるケースもあるようです。)
出願資格
英語力
- TOEFL iBT 70-90
- IELTS 6.0-6.5
上記の数字はあくまで目安です。出願要件となる語学スコアや種類は大学によって異なるので、ご自身でご確認ください。
大学によっては、独自の語学強化プログラムがあり、大学が提示する語学スコアを満たしていなくても、入学することが可能です。その場合は、自分の専攻分野の授業を取りながら、英語の授業も並行して履修するケースが一般的となります。(このプログラムを提供しているか、また内容は大学毎に異なるので、大学HP等からご自身でご確認ください。)
高校の成績
SATやエッセイ、課外活動や推薦状も提出するアメリカの大学に比べて、カナダの大学で提出するのは語学証明と成績書のみです。大学によっては中学校の成績も求められる場合があります。語学証明は留学生のみ提出となるため、実際に大学から見られているのは、成績書のみということになります。カナダの大学が高校の成績を重要視していることがよくわかります。カナダの大学進学を希望されている方は、英語に限らず、すべての授業で良い成績を取れるようにしましょう。
在学中にインターンシップができる
カナダの大学には、授業のプログラムの中にインターン期間を含ませた「Co-opプログラム」というものがあります。学生は、自分の勉強している分野と近い分野の職種でインターンすることが可能です。ほとんどの場合では、有給インターンとなります。
大学卒業後にカナダで働ける
Post Graduation Work Permit といい、ポスグラと呼ばれている就労ビザの一種を発行されます。期間は、最長3年間で通学した期間と同じ期間となります。Universityを卒業した場合は3年間カナダで働けるということです。将来、カナダの永住権を取得したい方にとっては、とても有利に働くものにもなります。ポスグラを取得するためには、指定されている大学またはカレッジ等に進学し、卒業する必要があります。語学学校などはこの対象校に入らないため注意が必要です。また、ポスグラは一生に一度しか取得できないことも注意しましょう。